「月下美人」
夜咲く花は珍しい。他には「夜香樹 」ナイトジャスミン があるが、普通は太陽の下で、太陽のエネルギーを蓄えて咲く花がほとんどである。月下美人の花言葉は「はかない美、儚ない恋、繊細、快楽、艶やかな美人」。7月19日の誕生花ともされる。英語では” Queen of the night " と言われる。「夜の女王」すごい名前でもある。
ウィキペディアによると:葉状茎の丈が1mから2mにまで達するとつぼみの形成が見られる。月下美人は、夜に咲き始め翌朝までの一晩でしぼみ、めしべに他家受粉が起きなければ散ってしまう。花冠は20~25cm程度であり、白い。香りが強いこと、夜間開花するこ小型哺乳類の訪花に耐える強度を持つこと、花粉と花蜜が虫媒花よりも多いこと、それらは夜に咲く花は生態学的に送粉シンドロームのコウモリ媒花の特徴に一致する。これは原産地の新大陸の熱帯地域において花蜜食・花粉食を示す一部のヘラコウモリ科の小型コウモリ類媒介受粉への適応と考えられている。ゲッカビジンは日本での栽培下では6~11月に咲き、この季節に株の体力が十分に回復すれば 2~3ヵ月後にもう一度咲くことができる。つぼみは初期は垂れ下がっているが開花直前になると自然に上を向いて膨らみ、夕方に芳香を漂わせはじめる。これもコウモリがホバリングをしながらやや下を向き、舌を伸ばして花蜜と花粉を摂食する行動との共進化と考えられている。コウモリ媒花の特徴を持つサボテンは、ゲッカビジンやこれに近縁なクジャクサボテン近縁種だけでなく乾燥地帯のハシラサボテン類にも広く見られる。開花中の花、開花後のしぼんだ花ともに食用にでき、咲いている花は焼酎につけると保存できる。台湾ではスープの具として使われる。
私の絵画教室の教室であるダハナレストランにこの月下美人があり、私は初めてそれを見ました。実に不思議な花でもあるのですが、何とも言えない魅力のある花です。月下美人と言う名前もすごいですが、一瞬の儚さと月のエネルギーで開花するこの花はやはり、普通ではありません。バリでは花を飾る習慣がありません。切り花はないのです。花はお供えに、また髪につけたり、耳にはさんで装飾的な用途でもあります。この耳にはさむ花もお供えの花も地に落ちたものを使いません。木からとった花を使います。落ちた花は生命が終わったものでそれを身につけたりするのは不吉なのです。バリには沢山の花を見る事が出来ます。その花に集まる蜂、鳥、蝶々そして蟻などがどこからともなくやってきます。毎朝のお供え(チャナン)には花が必須で、何種類かの花びらを飾り、花と線香でお供えします。日本では見た事のない花が一杯あります。畦道に咲く小さな野花から、ボリュームたっぷりの大きな花まで、花屋さんはお店や外国人の生け花の為にあります。トロピカルな花は存在感があり、カフェやレストランには艶やかな花が飾られています。バリの鑑賞用の花としては、ランが人気があり、庭に鉢植えのランを並べているのをよくみかけます。
ガルンガンがそしてクニンガンが終わり、それから1ケ月は火葬ができません。その間に亡くなられた方は一度土葬することになります。そしてこの土葬されたお墓に花は供えられます。プルメリア,ジュプンはお墓やお寺によく植えてありその香りの良さと清純さは身につけたり,お供えによく使われます。
私は月下美人に興味を抱き何枚かの画を描きました。今年は花を中心に画を制作しようと思っています。バリの人達が花をお供えにするように、私の中で花の画をお供えにしようと感じています。はかない命の花を永遠に画として咲かせてみたいのです。満月の夜のお参りにはバリの女性が正装をして頭にお供えをのせて夜道をお寺に向かっているのを目にすると、まさに月下美人なのです。頭にものをのせて歩く習慣が子供の時からあるので、バリの女性の姿勢は背筋が伸びて、首がしっかりと垂直を保ち歩く姿もきれいです。透けたケバヤのレース刺繍が月光に照らされ、妖艶なフンイキをかもちだします。サロンで巻かれた下半身はプロポーションのよさをを増長します。夜のお参りは何とも言えない雰囲気がありまさに夜に咲く花のようでもあります。
★ 右の画をクリックしていただくと、拡大画像が見れます。
画は上から、「咲き終わった月下美人」「咲き誇る花」
そして「咲く寸前」の画です。
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