<ベサキ寺院の女性僧侶達>
先日、日本から来られた方とバリ ヒンドゥ教の大本山のベサキ寺院にお参りに行きました。お参りの前にバトゥール湖畔にある温泉にて沐浴をして身体を清め、そこから車で一時間ほどの山道を走ります。ベサキ寺院に着いた時は日も暮れ、霧雨が音も無く降っていました。参道の店も閉められていました。入場料をとる社務所も閉まって、誰もいない寺院はその黒い姿を霧雨の中、雄大に建っていました。境内に入り正門の割れ門にさしかかるとその長い階段を僧侶達が帰途につく為に下りて来ます。挨拶をして我々は割れ門をぬけてお寺の境内に行くと、誰もいない大きなお寺ははシーンとしていました。一組の夫婦がお参りをしているだけでしたが、我々がお参りをしようと思った時にはもういませんでした。境内は小雨が降り暗くなった周りをみると3人の女性の僧侶がやって来られ、”お参りですか?”とたずね、”ハイ、今からでも出来ますか?”と聞くと雨なのでここでしましょうと、むしろがひかれた寺の縁側でお参りの儀式をする事になりました。買って来たお供え物のチャナン(やしの葉の台に色んな花びらが乗ったもの)を座った前におき、線香に火をつけ、チャナンの上にのせ、女僧がお祈りそして花びらを一つ一つ指にはさんで頭上の合掌を繰り返し、花を耳にさします。そして線香の煙を頭にいただき、僧侶が額とこめかみに米をつけてくれます。これが本当の「米神」なのです。聖水は頭に降られ、手をすくうように3度聖水を飲みます。私は頭にはウダンをつけ、サロンを腰に巻き、その上から帯をした正装です。友達も同じようなサロン姿の正装。一人の僧侶が儀式を司ってくれる間あとの2人の女性僧侶は我々の横に座って見守っています。儀式が終わり、皆で寺の縁側に座って色んな話しをはじめました。境内はすっかり陽が暮れて広い境内はその雄大な寺院の姿を灰色のシルエットで見せてくれます。すごく落着いた気持ちの中3人の僧侶は ”どこからきたの?”から色々話しが進んでいきます。皆ニコニコして我々を見守っているかのように。
気さくな僧侶達はその自然体の美しい顔にチャーミングな笑いを見せてくれるのです。ウブッドあたりの女性の僧侶はマニュキアや口紅をつけ、ペンダント、指輪までしているのを見かけますが、さすが大本山の女性僧侶は、自然美を身につけたそして気さくで優しくて不自然なものが見当たりません。人間の機能美の美しさ、自然の機能美、それが何と素晴らしく美しいことかと再認識します。身にまといすぎた俗人は何か不自然で人工的な美を重んじる事に美を感じているのでしょうが、本来は飾ることのない、それぞれが持つ素材を如何に磨くかで心まで磨きがかかるのでしょう。
すっかり、夜になってしましたので、僧侶達とは別れることにしました。もうお寺も閉まってしまったのですが、素晴らしい出会いに正門で再び合掌しました。”また、お参りにきなさいね”と言われ名残惜しかったですが優しく迎えて,優しく送っていただいた彼女達に何かウブッドの町には見られない世界と感情を頂いたことで、如何に私の住むウブッドが俗化しているのがよく解りました。町の自然、人の自然これが観光産業という魔者によってみんな不自然で人工的な生活を強いられているのでしょう。”アラミ”(自然体)の心は私の中で大きな存在として残ってしまいました。次の日から私は彼女達を思い浮かべると同時に絵を描いていました。3枚の絵を紹介します。と同時に3人のベサキ寺院の女性僧侶を紹介します。ありがとう。
オームスアスティアストゥ!
上の絵は3人を描いたものですが、家に帰って写真を見ると、ベサキ寺院で撮った写真だけがプラズマ(オーブ)が一杯写っていました。霊のエネルギーまで記念写真を一緒してくれたのです。そして彼女達にもプラズマの絵をかきました。
中の絵は私の背中をずーとさすってくれていた優しい僧侶。
下の絵は3人の微笑みと優しさを描いてみました。
★右の絵はクリックして頂くと画像が拡大します。ご覧ください。
中と下の写真が拡大出来ないようでしたら、森きくお油彩近作を開いて見てください。
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