バリ、ウブド通信 138号 /サラスワティの日

サラスワティ女神

芸術学問などの知を司るヒンドゥ教の女神である。日本では七福神の一柱、弁財天として親しまれており、仏教伝来時に金光明経を通じて中国から伝えられた。4本の腕を持ち、2本の腕には、数珠とヴェーダ、もう一組の腕にはヴィーナと呼ばれる琵琶に似た弦楽器を持ち、白鳥またはクジャクの上、あるいは蓮華の上に座る姿として描かれる。白鳥、クジャクはサラスワティの乗り物である。
ーウィキペディアよりー




1月12日(土曜日)はバリではサラスワティの祭日、昨年の9月から着工したトモカのオーボエのスタジオが完成して、部屋にはアグン山の方向に神棚(サンガ)が備えつけられて、この日にバリヒンドゥの儀式を執り行ないました。村の人達が作ってくれた沢山のお供え(チャナン)お坊さんが司る儀式が始まります。我が家の裏庭に造られた小さな部屋、そこに神を呼んで頂く儀式、そして芸術を司さどるサラスワティの女神を招待するのです。


線香の煙がモウモウとたち籠る中、お坊さんの経が始まり、部屋の外には家族付き合いをしている村の人達が集まります。聖水と花のお供え、楽器にも本人にも祝福と洗礼を、外では青竹を燃やし”ポン”と言う竹の破裂音が悪霊からここを守る儀式が村の人でされます。そして家の中、敷地の中を村の人と一緒に周り寺やサンガに花と聖水をまいて祈りの儀式をして行きます。そして儀式が終わると村の人達との会食です。近所のワルンで買って来たご飯を皆で食べながら新築のスタジオとトモカの音楽活動を祝いました。



夕方からはパーティを始め、沢山の食事や飲み物で新しい門出を祝し、私の絵画教室の生徒さんやバリに在住の日本人の方々が集まってくださいました。そしてトモカのオーボエの演奏が始まりました。スタジをから奏でる音はベランダに集まる人達を心静かな音のひと時として楽しんでもらいました。
photo by Mizue



最近、大阪からバリに移住したジャンベプレーヤーの大ちゃんとのインプロビゼーションで湧きました。ジャズからクラシックと幅の広い演奏をする彼女は2月から日本で久保田麻琴さんのプロデュースで新しいアルバムのレコーディングに入ります。アジア、バリのエッセンスを取り入れた新しいサウンドが期待されます。6月にCDをリリースする予定です。毎日バリにいる間はこのスタジオでその練習をしています。そしてオーボエのリードつくり、作曲をとフルにバリでこなしているのです。
photo by Mizue



絵画教室の生徒さんの作品が架けられたベランダの壁の前で、彼女の演奏に聞き入る人達。海の方に住む人達も遠い所をウブドまでやって来てくださいました。
photo by Mizue



第二部はトモカのソロ演奏でスタジオの中に観客ををいれて、まじかでオーボエの音色と演奏を聴いて頂きました。新しい出発が新年と共に祝い、サラスワティの日にこの出発が出来た事は偶然ではなく全ての行為と意図のシンクロニシティでもあるのです。我が家はこれで豊かな環境に変貌したのでもあります。
photo by Mizue

オーム サンティ サンティ サンティ。





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